【7月19日 AFP】キプロスの首都ニコシアで18日夜、新型コロナウイルス対策のワクチンパスポート(接種証明書)導入とワクチン接種推進の動きに抗議するデモ隊がテレビ局を襲撃し、駐車場の車に放火する騒ぎがあった。

 キプロスでは今週から、ワクチン接種者のみにスーパーマーケットやショッピングモール、レストランなどへの入店を認める「セーフパス(Safepass)」が導入される。また、新規感染者の急増を受けて、政府はワクチン接種対象を16歳以上に拡大し、若年層への接種推奨の呼び掛けを強めている。

 警察によると、大統領府前で「セーフパス」とワクチンの「強制接種」に反対する大規模デモが行われ、その後、約2500人がシグマ・テレビ(Sigma TV)本社に押し寄せた。

 テレビ局関係者がソーシャルメディアに投稿した動画には、警察車両のサイレンが鳴り響く中、駐車場で炎上する車や、備品が破壊された局内のロビーらしき場所が映っている。

 シグマ・テレビはワクチン反対派に厳しい姿勢を取っていることで知られ、新型コロナ対策をめぐるこれまでのデモでもたびたび標的となっていた。(c)AFP