【7月19日 AFP】東京五輪の選手村で使っている段ボール製のベッドについて、性行為ができないほど強度が低いという報道が出たことを受け、大会側は18日、「頑丈」なベッドだと請け合った。

 選手村のベッドをめぐっては、陸上男子長距離のポール・チェリモ(Paul Chelimo、米国)がツイッター(Twitter)で「選手同士がいちゃつくのを防ぐ狙いだ。スポーツを超えたシチュエーションを避けるため、1人分の体重にしか耐えられないようにしているのだろう」と、おそらく冗談のつもりでつぶやいた。

 すると米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)はこのつぶやきを引用し、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)のため意図的にもろくした「反セックス」ベッドだと報じていた。

 しかしその後、体操男子のリース・マクレナガン(Rhys McClenaghan、アイルランド)がベッドの上で繰り返し跳びはねている動画を投稿し、「確かに段ボール製ではある。だが急な動きで壊れるというのは偽ニュースだ」と発言した。

 これに対して五輪の公式ツイッターも「迷信を吹き飛ばした」マクレナガンに感謝し、「この持続可能なベッドは頑丈だ!」とコメントした。

 持続可能性を追求したという触れ込みの東京五輪のベッドだが、疑問の声が上がるのは今回が初めてではない。

 1月には豪バスケットボール選手が耐久性を問題視したため、提供メーカーのエアウィーヴ(Airweave)は厳しい耐久テストをクリアし、200キロの重さに耐えられると発言。広報を通じて、ベッドにおもりを落とすなどの実験を行ったこと、2人分の体重を支えられることを請け合った。

 23日に開幕する東京五輪では、数千人の選手が選手村に滞在する予定で、大会側は不必要な身体的接触を避けるよう求めている。しかしその一方、選手村で使うのではなく、持ち帰ってエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)の啓発に使ってほしいという名目で、コンドーム16万個を配布する予定となっている。(c)AFP