【7月19日 AFP】東京五輪の選手村に滞在中だったサッカー男子南アフリカ代表の選手2人とビデオアナリストが、新型コロナウイルスの検査で陽性となったことが18日に発表された。

 国民の大半が開催に反対する中、東京五輪は23日に1年遅れでようやく開幕する。だが、開会式まで数日の段階で今回陽性が発覚したことで、選手村内でのクラスター発生に対する懸念も高まり、大会を包むムードはいっそう重苦しくなっている。

 南アフリカ代表によれば、陽性になったのはタビソ・モンヤネ(Thabiso Monyane)とカモヘロ・マハラツィ(Kamohelo Mahlatsi)、ビデオアナリストのマリオ・マシャ(Mario Masha)氏で、全員が隔離されているという。チーム全体がコロナ対策を守っていたとのことで、「入国時にも、選手村でも毎日検査を受け、あらゆる対策義務に従っていた」と発表している。

 南アフリカ代表では、他に7人制ラグビー男子チームのコーチも日本国内の合宿地で陽性が判明し、隔離されている。チームの医療責任者は「陽性になったタイミングからみて、PCR検査を行ったときは潜伏期間だったのだろう。そのため出発前は陰性で、こちらに来て陽性になったのだと思われる」と話している。

 国際オリンピック委員会(IOC)のクリストフ・ドゥビ(Christophe Dubi)五輪統括部長は、「(選手村での)交流や行き交いは極めて限定的で、リスクは最小限にとどまっている」と話しているが、都民は選手村での陽性に不安を感じている。

 IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、大会への「懐疑論はよく承知している」と話した上で、大会を支持してほしいと日本のファンに訴えている。(c)AFP/Talek HARRIS