【7月18日 AFP】東京五輪に出場するサッカーU-24ドイツ代表は17日、ホンジュラスとの親善試合中にヨルダン・トルナライア(Jordan Torunarigha)が人種差別行為を受けたとして、85分で試合を放棄した。

 リオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得したドイツは、前回決勝で敗れたブラジルとの22日の初戦に向け、和歌山でホンジュラスと対戦した。

 ドイツサッカー連盟(DFB)はツイッター(Twitter)に、「試合は5分早く、1-1で終わった。ヨルダン・トルナライアが人種差別行為を受けたため選手はピッチを去った」と投稿した。

 チームを率いるシュテファン・クンツ(Stefan Kuntz)監督は連盟のツイッターで、「われわれの選手の1人が人種差別を受けたとき、プレー続行の選択肢はない」と23歳の同選手を擁護した。

 一方、ホンジュラスサッカー連盟(FENAFUTH)は、「ピッチ上での誤解」が今回の事態に至った原因であったとツイッターで弁明した。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)に所属するDFトルナライアは、2020年2月に行われたドイツカップ(German Cup 2019-20)の試合で、シャルケ04(Schalke04)のファンからモンキーチャント(猿の鳴きまね)を浴びせられた。

 ナイジェリアにルーツを持つトルナライアは、これに怒って試合中にドリンクボトルが入ったケースをピッチにたたきつけ、2度目の警告を受けて退場処分となった。(c)AFP