【7月17日 AFP】アフガニスタンで戦闘を続けるアフガン政府と旧支配勢力タリバン(Taliban)の両代表団は17日、カタールの首都ドーハで協議を行った。現地のAFP記者が明らかにした。ほぼすべての外国部隊が撤退する中、アフガニスタンでは両者の衝突が激しさを増している。

 アブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)国家和解高等評議会議長をはじめとする複数のアフガン政府側の高官は、朝の祈りを終えてから高級ホテルに集結。タリバン側からはドーハにある政治事務所の交渉官が参加した。

 アフガン政府側の交渉チームの報道官は「高官レベルの代表団の目的は、協議のペースを上げて事態を進展させるために協議に参加し、交渉の道筋を立てることだ」と述べた。

 駐留米軍を中心とする外国部隊の撤退が最終段階に入ったのに乗じ、タリバンはアフガニスタン各地で攻撃を繰り広げている。

 タリバンは今週、パキスタン国境の要衝である南東部スピンボルダク(Spin Boldak)の検問所を掌握したほか、北部にも支配地域を拡大している。

 タリバンの勢力拡大のスピードと規模は、多くを驚かせている。専門家らはタリバン側の狙いについて、タリバン側の条件で交渉を進めるか、完全な軍事的敗北を受け入れるかのどちらかをアフガン政府にのませたいものとみている。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は16日、米国のアフガニスタンでの作戦は「失敗に終わった」と述べた。(c)AFP