【7月17日 AFP】米国のメキシコ国境で6月に拘束された不法移民の数は、夏の暑さで減少するとみられていたが、前月比4.5%増の約18万9000人となった。税関・国境警備局(CBP)が16日、明らかにした。

 CBPによると、拘束された不法移民の数は、5月が18万641人、昨年6月は3万3000人強だった。

 また、保護者が同伴していない子どもの保護数は6月、前月比8%増の1万5253人で、1日当たり500人以上となった。米政府はこうした子どもについて、メキシコに送還するのではなく、米国内で再定住させると約束している。

 米入国を試みた幼い子どもを含む家族連れは、前月から25%近く増加し、5万5805人となった。こうした家族連れの一部は、米国在留が認められている。

 CBPが把握しているのは、国境で拘束された不法移民のみで、発見を免れた移民は含まれていない。しかし、専門家らは、不法入国の試みの増加は、当局の目を免れた移民の増加を示唆していると指摘している。

 拘束された不法移民の約3分の1はメキシコ出身で、中米の「北部三角地帯(Northern Triangle)」と呼ばれるホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラの出身者がそれに続いた。南米からの移民のほとんどは、エクアドルとベネズエラの出身だった。

 CBPは、6月に拘束された不法移民の数は多いが、約3分の1は昨年に少なくとも1回は拘束されたことがあると強調した。(c)AFP