【7月14日 AFP】米国のジョージ・W・ブッシュ(George W Bush)元大統領は14日、北大西洋条約機構(NATO)軍のアフガニスタン撤収を非難し、後に残された市民は旧支配勢力タリバン(Taliban)による「虐殺」に直面していると述べた。

 ブッシュ氏はドイツの国外向け公共放送ドイチェ・ウェレ(Deutsche Welle)に対し、「アフガニスタンの女性と少女たちは、言葉では言い表せないほどの害を受ける。これは誤りだ」と述べた。

「残された彼女らはただ、残虐極まりない者たちにより虐殺されようとしている。非常に心が痛む」

 ブッシュ氏は大統領だった2001年秋、9月11日の米同時多発攻撃を受け、アフガニスタンに派兵した。

 紛争で荒廃したアフガニスタンに約20年駐留した米軍とNATO軍は、今年5月初めに撤退を開始。9月11日までに完了する予定となっている。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は4月、アフガン撤退計画の詳細を発表。当時、アフガニスタンには米兵2500人とNATO兵7500人が駐留していたが、現在はその大半が撤退している。

 タリバンは国内での攻撃を本格化させ地方で支配地を拡大しており、アフガン政府は危機に直面している。(c)AFP