中国の宇宙ステーションで宇宙飛行士が活動開始 将来は各国の協力拠点に
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【7月14日 People’s Daily】中国の有人宇宙船「神舟12号(Shenzhou-12)」を搭載した運搬ロケット「長征2号(Long March-2)F遥12」が6月17日、中国甘粛省(Gansu)の酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。神舟12号は中国の宇宙ステーション「天宮(Tiangong)」のコアモジュール(中核施設)「天和(Tianhe)」とのドッキングに成功。3人の宇宙飛行士が天和に入室し、宇宙ステーションで活動を始めた。
中国有人宇宙飛行事業弁公室の郝淳(Hao Chun)主任は「中国の宇宙ステーション建設は、まず貨物を運び、次に人を運ぶ計画だ」と説明する。「天和」が4月に打ち上げられた後、無人補給船「天舟2号(Tianzhou-2)」が5月に打ち上げられ、そして有人宇宙船の神舟12号が打ち上げられた。補給船には宇宙飛行士がステーションでの生活に必要な物資やさまざまな実験の装置などが搭載されており、宇宙飛行士がこれらをもとに「天和」で実験を行っていく。今後の宇宙ステーション建設も、先に補給船を打ち上げ、その後に有人宇宙船を打ち上げるパターンを続ける。
郝淳氏は「宇宙ステーション建設段階において、宇宙飛行士に求められる任務は極めて高い」と強調。これまで11人の宇宙飛行士が14回の軌道上飛行を行い、多くの経験を積み重ねてきた。神舟12号に乗り込んでいる宇宙飛行士は、集中的にミッションの訓練を受けてきた。
宇宙ステーションシステム副チーフエンジニアの朱光辰(Zhu Guangchen)氏は宇宙ステーション「天宮」の構成について、「『天和』をコアモジュールとして、今後打ち上げる実験モジュール『問天(Wentian)』と『夢天(Mengtian)』を基本的な構成とする」と説明。ステーションには3人の飛行士が長期滞在し、短期間なら6人が滞在できる。今後は科学実験や医学実験、技術実験をしていく。
長さ16.6メートルある「天和」は、2019年に運用を終えた実験モジュール「天宮2号」の3倍の活動スペースがある。別々の寝室にバスルーム、キッチン、エクササイズエリアなどを取りそろえ、地上とのビデオ通話もできる。
宇宙ステーション「天宮」は2022年頃の完成を目指している。有人宇宙事業弁公室の季啓明(Ji Qiming)主任助手は「宇宙飛行士が長期滞在をしながら生命維持装システムの検証、物資の補給、太陽電池パネルやロボットアームの操作などを行い、科学実験や技術実験を展開していく。『天和』と『問天』『夢天』が組み合わされば宇宙ステーションの建設段階の任務は終了し、10年以上の応用・研究に入っていく」と説明する。
郝淳氏は「宇宙は人類の共通財産であり、宇宙飛行は人類の共通事業だ」と語る。今後は17か国が参加を表明している9つのプロジェクトが、中国の宇宙ステーションで行われる予定だ。「各国の政府、団体、企業を網羅した国際協力を深め、全人類のための研究を行うプラットフォームとしたい。将来的には中国の宇宙ミッションに外国人宇宙飛行士が参加したり、中国の宇宙ステーションに滞在したりすることも考えられる。中国でミッションに参加するため中国語を学んでいる外国人の宇宙飛行士もいる。ステーション建設推進に応じて、外国人飛行士の参加が考えられていくだろう」と郝淳氏は話している。(c)People’s Daily/AFPBB News