【7月14日 AFP】カナダ西部の先住民族ペンラカット(Penelakut)人コミュニティーは、先住民族の子どもを収容していた寄宿学校の跡地近くから、墓標のない墓が160基以上見つかったと発表した。同国でこうした墓が見つかるのは、ここ数週間で4例目。

 ペンラカット人のリーダー、ジョアン・ブラウン(Joan Brown)氏は、8日の発表で、ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州の居留地で、記録に残されておらず、墓標もない墓が160基以上見つかったと明らかにした。

 ブリティッシュコロンビア先住民族首長連合(Union of British Columbia Indian Chiefs)の副連合長を務めたボブ・チャンバリン(Bob Chamberlin)氏は、「氷山の一角にすぎない」と述べ、見つかっていない墓が数十基あるとの推定を示した。

 ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は13日、「ペンラカット人コミュニティーと、国内のすべての先住民族コミュニティーを思い、心を痛めている」と記者団に語った。「亡くなった人々を生き返らせることはできないが、真実を語り続けることはできるので、語り継いでいく。同様に、差別や制度的人種差別と闘うために、先住民族の人々と協力し続けていく」

 今回墓が見つかった寄宿学校は、バンクーバー(Vancouver)の西に位置するペンラカット島にあり、19世紀末から1975年まで先住民族の子どもが在籍していた。(c)AFP