【7月13日 AFP】イラク南部ジーカール(Dhi Qar)県ナシリヤ(Nasiriyah)にある病院の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病棟で12日夜に発生した火災で、64人の死亡が確認された。県当局筋が13日、AFPに明らかにした。がれきの下敷きになっている可能性もあり、死者はさらに増える恐れがあるという。

 火災が起きたのは、同市のアルフセイン(Al-Hussein)病院。コロナ病棟は70床を備えていた。

 ジーカールの法科学部門関係者は、「64人(の遺体)が収容され、うち身元が特定された39人は家族に引き渡された」と話した。

 救急隊員らは、火災は酸素ボンベの爆発によるものだと話している。

 イラクでは4月にも、コロナ患者を収容する首都バグダッドの病院で、適切に保管されていなかった酸素ボンベが爆発し、火災により82人が死亡、110人が負傷した。

 アルフセイン病院前では、若者数十人が、抗議デモを行った。参加者の一人は13日朝、AFPに対し、国は汚職と直面し、なんらかの必要な措置を講じなければならないと訴えた。

 バルハム・サレハ(Barham Salih)大統領は13日、アルフセイン病院の「大惨事」は、「イラク人の命を軽んじる根深い汚職と失策」によるものだと、ツイッター(Twitter)に投稿した。(c)AFP