【7月13日 AFP】(写真追加)インドネシアの野生動物保護当局は12日、絶滅が危惧されるスマトラゾウ1頭が頭を切り落とされ、牙がない状態で発見されたと明らかにした。密猟の疑いで捜査が行われている。

 腐敗が進んだゾウの死骸は11日、スマトラ(Sumatra)島アチェ(Aceh)州のパーム油農園で発見された。解剖の結果、毒を盛られていたことも分かった。

 アチェ州野生動物保護当局の獣医師は「野生ゾウの死骸に頭部はなく、悲惨な状態で見つかった」とし、「消化器官から毒物が検出された」と続けた。

 死骸は雄で12歳前後とみられ、死んだ時期は分かっていない。

 ゾウの毒殺はここ数年、複数件報告されている。2019年にもスマトラゾウ1頭が頭を切り落とされ、牙を取られた状態で発見された。

 アチェ州の野生動物保護当局によると、州内に生息する野生のスマトラゾウはわずか500頭と推定されている。(c)AFP