【7月13日 Xinhua News】中国では、今年4月の反食品浪費法の施行と若者の消費観念の理性化に伴い、コストパフォーマンスの高い賞味期限間近の食品がより多くの若者に受け入れられるようになった。

 市場調査会社の艾媒諮詢(IIメディアリサーチ)が今年発表した「2020年中国賞味期限間近食品の業界市場分析と消費者動向リポート」によると、中国で昨年、賞味期限間近を理由に割引販売された食品の売上高は300億元(1元=約17円)を超え、市場潜在力の高さを示した。購入者の年齢層は26~35歳が全体の47・8%を占めた。

 賞味期限間近の食品の購入を「ケチ」「恥ずかしい」と考えるこれまでの消費観念と異なり、これらの食品の購入を持続可能な生活方式、浪費の抑制と捉える若者がますます増えた。

 賞味期限間近の食品を専門に扱う店も多く出現した。ディスカウントチェーンブランド「Hot Maxx」は、昨年の上海初出店を皮切りに、一気に200店舗へと拡大した。同社のマーケティング責任者によると、各店舗の1日当たりの平均来店客数は600人近くで、繁華街の店舗では千人を超えることもあるという。

 実店舗が急速に発展する一方、通販サイトでも多くの賞味期限間近食品が販売されている。中国最大のインターネット通販サイト「淘宝(タオバオ、Taobao)」が技術・生活関連サイト「科普中国」と共同で発表した賞味期限間近食品の消費に関するリポートによると、毎年210万人が淘宝で賞味期限間近の食品を選んでいる。(c)Xinhua News/AFPBB News