ハイチ大統領暗殺、妻が事件後初の発言
このニュースをシェア
【7月11日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)の島国ハイチのジョブネル・モイーズ(Jovenel Moise)大統領が暗殺された事件で、重傷を負った妻のマルティーヌ(Martine Moise)氏が10日、事件後初めて公式に発言し、「国に道を見失わせてはいけない」と呼び掛けた。
マルティーヌ氏は、7日未明の事件で重傷を負い、治療のため米マイアミの病院に搬送されていた。
マルティーヌ氏は自身のツイッター(Twitter)公式アカウントにクレオール語の音声メッセージを投稿し、「私は生きている。神に感謝する」と述べた。「瞬く間に、傭兵(ようへい)が家に入って来て、夫に銃弾を浴びせた(中略)一言話す機会さえ与えられなかった」
事件の首謀者も動機も明らかになっていないが、マルティーヌ氏はさまざまな考えられる動機を指摘。首謀者について、道路や水道、電気を整備したり、憲法改正国民投票や年末に選挙を実施したりする大統領の計画に不満を持っていたのかもしれないと述べた。
マルティーヌ氏は、「私が泣いているのは事実だ。しかし、国に道を見失わせてはいけない」と述べた。「彼が流した血を(中略)無駄にしてはいけない」
首都ポルトープランスでは10日、施設が徐々に営業を再開し、街に人通りが戻ったが、郊外にある米大使館には、国の先行きに不安を覚えて政治亡命を申請しようと、200人以上が集まった。
米大使館前でAFPの取材に応じた人は、「大統領でさえ暗殺される状況では、一市民である私なんて助からない。亡命を申請して、他の場所でより良い生活を探さなければならない」と述べた。
一方、マルティーヌ氏は、「近いうちに」フェイスブック(Facebook)を通じて国民と交流することを約束している。「私はみなさんを見捨てない」 (c)AFP/Robenson Geffrard, with Amelie Baron in Paris