【7月7日 CNS】中国・陝西省(Shaanxi)咸陽市(Xianyang)の乾陵博物館(Qianling Museum)を訪れた市民が「陶器の人形から全身、毛が生えたように見える」と写真を撮影してSNSに投稿し、インターネットで話題となっている。

 乾陵博物館は、唐の3代皇帝・高宗と、その皇后で中国唯一の女帝・則天武后の合葬墓に関する施設。その中で展示されている人形の陶器「唐陶彩絵個人俑」が、小さな綿毛のようなものに全身包まれていた。モコモコしたぬいぐるみのような姿に「まるで孫悟空のモデルになったキンシコウ」とネットでの書き込みが相次ぎ、原因をめぐり議論となっている。同時に、「なぜこんな状態になっているのに、博物館は気づかないのか」という批判も起きている。

 乾陵博物館の陳副館長は中国メディアの取材に「問題の展示品は天候や気温の変化で塩分が露出した。現在は文化財修復室で修復作業をしている」と釈明。他の文化財についても専門家の検査を受けているという。

 中国では若者が漢や唐の時代の民族衣装「漢服」を着て観光地で撮影したり結婚式を挙げたりなど、伝統文化への関心が高まっている。歴史的な博物館も人気スポットとなっており、若者らが専門家に「文化財の価値をしっかり認識し、ちゃんと管理すべきだ」と指摘する事態になっている。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News