【7月10日 CNS】中国では近年、国産ブランド商品が若者たちの生活に浸透している。化粧品では瑪麗黛佳(Marie Dalgar)のマスカラ、花西子(Florasis)のパウダー、完美日記(Perfect Diary)のリップグロスなどが人気となり、スマートフォンは華為技術(ファーウェイ、Huawei)や小米科技(シャオミ、Xiaomi)、家電製品は美的集団(Midea)や海爾(ハイアール、Haier)、格力電器(Gree Electric)、九陽(Joyoung)などが愛用されている。

 中国で「国貨(国産品ブランド)」と言えば「安い」「外国製より劣る」といったイメージがあったが、新興ブランドは「新国貨」と呼ばれ、各地で人気が高まっている。今年上半期、杭州市(Hangzhou)の武林銀泰(Yintai)百貨店では、スポーツ用品の新国産ブランドの売り上げが前年同期に比べ500ポイント増加した。中国最大級のスポーツアパレルブランドの李寧(Lining)は前年同期の6倍の売り上げとなった。

 中国の伝統的要素と新しい感性を取り入れた新国産ブランドは、「Z世代」と呼ばれる16〜25歳の消費者層にとって魅力となっている。白酒メーカーの瀘州老窖(Luzhou Laojiao)が香水を販売し、漢方薬の老舗の同仁堂(Tongrentang)がキャラメル風味のボディーソープやコーヒー味の歯磨き粉を作るなど、伝統ブランドも若者をターゲットにした新製品を開発してネット上の人気商品となっている。

 経済学者の莫遠明(Mo Yuanming)氏は「中国の継続した経済成長と国民の自信の高まりが、新しい国産ブランド誕生の土壌となっている」と分析している。(c)CNS-工人日報/JCM/AFPBB News