【7月7日 AFP】(更新・写真追加)エジプトは7日、スエズ運河(Suez Canal)で3月に座礁し、離礁後100日以上差し押さえていた大型コンテナ船「エバーギブン(Ever Given)」を解放し、同船は出航した。この事故では世界の物流がまひし、多額の損害が生じた。

 重量約20万トンのエバーギブンは、3月23日に砂嵐に巻き込まれスエズ運河で座礁し、アジアと欧州をつなぐ貿易の大動脈を6日間にわたり遮断した。同運河は世界の海上輸送の10%で利用され、エジプトの重要な収入源となっている。

 離礁作業の後、エジプトはエバーギブンを差し押さえ、船を所有する正栄汽船(Shoei Kisen)に通航料収入損失の他、離礁作業の費用や運河の修繕費用をめぐり賠償請求をしていた。

 スエズ運河庁(SCA)は4日、賠償について最終合意に達したと発表。賠償額は公表しなかった。

 同庁によると、7日に合意文書の署名が行われた後、エバーギブンが出航する予定となっていた。(c)AFP