【7月7日 AFP】(更新)陸上女子短距離、米国のシャカリ・リチャードソン(Sha'Carri Richardson)が6日、東京五輪の4×100メートルリレーのメンバーからも外れ、五輪には完全に不参加となることが決まった。

 リチャードソンは6月の米国代表選考会の薬物検査で大麻の陽性反応が出たため、すでに個人の100メートル代表から外れていた。リレーではコーチが選出する2枠に入る可能性があったが、6日に全米陸上競技連盟(USATF)から発表されたメンバーに名前はなかった。

 USATFはリチャードソンの状況に同情した上で、連盟には全選手の「公平性を保つ」責任があったと発表した。

 最後の2枠にはイングリッシュ・ガードナー(English Gardner)とアレイア・ホッブス(Aleia Hobbs)が選ばれたが、米紙USAトゥデー(USA Today)の報道によれば、二人はリチャードソンが1か月の出場停止処分を受け入れる前に選出を知らされていたという。そのためリチャードソンをリレーのメンバーに入れるには、二人のどちらかを後から外さなければならなかった。

 リチャードソンは陸上界のホープの一人で、東京五輪でも金メダル候補と目されていた。本人はテレビ番組で、選考会の最中に実の母親の訃報を受け取り、その「心痛」に耐えるためマリフアナ(乾燥大麻)を使用したと告白している。(c)AFP