【7月6日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)は5日、男子シングルス4回戦が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-2、6-4、6-2のストレートで第17シードのクリスティアン・ガリン(Cristian Garin、チリ)を下し、四大大会(グランドスラム)では自身50回目の準々決勝進出を決めた。

 世界ランキング1位のジョコビッチは、自身6回目のウィンブルドン制覇と男子では歴代1位に並ぶメジャー20勝目を目指している中で、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC、ウィンブルドン)でキャリア12回目の8強入りを果たした。今季はすでにメジャー2勝を記録し、男子では1969年のロッド・レーバー(Rod Laver)氏を最後にこれまで2人しか達成していない年間グランドスラムも見据えている。

 先月の全仏オープン(French Open 2021)で、ジョコビッチはグランドスラムの4大会全てで2回以上優勝するという、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も成し遂げたことがない歴史的快挙を達成。

「史上最高の選手」であるとの議論が高まっていることについて聞かれた際には、道を踏み外すことはないと強調するかのように「そのことについては、あまり考えすぎないようにしている」とし、「もちろん、それは名誉なことで光栄に思っているし、テニス界の歴史を刻む立場にいることにとても満足している」と語った。

 準決勝進出を懸けたジョコビッチの次戦の相手は、グランドスラムではキャリア初の8強入りを果たした世界ランク48位のマートン・フチョビッチ(Marton Fucsovics、ハンガリー)に決定。29歳の同選手は、第5シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)との4回戦で計41本のウイナーをたたき込むなどし、6-3、4-6、4-6、6-0、6-3で勝利した。

 ハンガリー勢がウィンブルドンで準々決勝に到達するのは、男子では1929年のベラ・フォン・ケーリング(Bela von Kehrling)氏と1948年のヨージェフ・アシュボート(Jozsef Asboth)氏に続きわずか3人目で、実に73年ぶりの快挙となった。(c)AFP