【7月5日 AFP】同性愛を嫌悪する発言で2019年にオーストラリアラグビー協会(Rugby Australia)から解雇されたイズラエル・フォラウ(Israel Folau)が、ジャパンラグビートップリーグのNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(NTT Communications Shining Arcs)で来シーズンからプレーすることになった。同チームが5日に発表した。

 千葉県を本拠地とするシャイニングアークスはまた、スーパーラグビー(Super Rugby)AUで悪夢の5連敗スタートを切り、3月にNSWワラタス(NSW Waratahs)を解任されたロブ・ペニー(Rob Penney)氏をヘッドコーチ(HC)に迎えることも明かした。

 フォラウは先週、フランスのラグビーリーグ(13人制)チーム、カタラン・ドラゴンズ(Dragons Catalans)との契約が「即時」解除となっていた。

 32歳のフォラウは、ドラゴンズが明かしたところによれば「個人的な家庭の状況」を理由にオーストラリアに滞在したいとクラブに伝えており、2人の兄弟と共にスモールタウンクラブであるサウスポート・タイガース(Southport Tigers)でプレーする。

 キャリアの初期は豪ナショナル・ラグビーリーグ(NRL)でスター選手として活躍したフォラウは、オーストラリアンフットボールでは開花しなかったものの、その後ラグビーユニオン(15人制)に転向した。

 15人制のオーストラリア代表でテストマッチ73試合に出場し、37トライを記録したフォラウは、SNSにゲイの人々には「地獄が待っている」と書き込んで同チームを追放されたが、昨年2月にはドラゴンズに加入しラグビーリーグに復帰した。

 フォラウの解任をめぐっては長期の法廷闘争に発展していたが、豪ラグビー協会が数百万豪ドルの示談金を支払ったため、最終的には和解が成立していた。

 日本国内の新シーズンは、来年1月に開幕する。(c)AFP