【7月5日 AFP】米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)に所属する二刀流選手の大谷翔平(Shohei Ohtani)が、投手としてもオールスターゲーム2021(91st All-Star Game)に出場することが発表された。すでに打者としての出場も決まっており、オールスター史上初の二刀流での選出となった。

 ファン投票の結果、すでに指名打者でのオールスターとホームラン競争出場が決まっていた大谷だが、この日は選手間投票の結果が発表され、121票を集めた大谷がア・リーグの先発投手枠で選ばれた。

 エンゼルスのジョー・マッドン(Joe Maddon)監督は「彼はホームランダービーに出て、試合で投げ、試合で打つ。おそらくこんなことはもう二度とない」と話し、「野球ファン以外にもこのことを知り、興味を抱いている人がいるのではないだろうか」とコメントした。

 大谷はニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)などで活躍した「野球の神様」ベーブ・ルース(Babe Ruth)氏と比較されるようになっている。1935年に引退するまで、メジャーで22年を過ごしたルース氏は、通算714本塁打の成績を残したが、投手としては1919年シーズン以降ほとんどマウンドに上がっておらず、オールスターが始まったのは1933年からだった。

 今季の大谷は、打者として両リーグトップとなる31本の本塁打に加え、打率2割7分8厘、67打点の成績を残している。投手としては12試合に先発して3勝1敗、防御率3.60で、60イニングを投げて83三振を奪っている。

 他にはヤンキースのゲリット・コール(Gerrit Cole)、シカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)のランス・リン(Lance Lynn)とカルロス・ロドン(Carlos Rodon)らがア・リーグの先発枠で選出された。

 マッドン監督は1日の時点で、大谷が少なくとも1イニングは投げることを予想し「もちろん、彼は1イニングだけ投げて、1打席バットを振ることも可能だろう。彼には打たせて投げさせることだ。人々はそれを見たがっている」と話している。

 今季のオールスターゲームは、コロラド州デンバー(Denver)のクアーズ・フィールド(Coors Field)で7月13日に行われる。(c)AFP