【7月3日 AFP】フィリピン当局は3日、首都マニラから南に50キロのタール(Taal)火山が噴火したことを受け、住民2000人以上が避難したと明らかにした。マニラや近郊の町の上空には有害なガスが充満しているという。

 風光明媚(めいび)な湖の景色で知られるタール火山だが、ここ数日は継続的に二酸化硫黄を噴出。マニラ市内や周辺の複数の州の上空には濃霧が発生し、健康への影響が懸念されている。

 地元災害当局のジョセリート・カストロ(Joselito Castro)氏はAFPに対し、政府が湖岸の集落の住人に避難を呼び掛けており、少なくとも2400人が家を離れたと明らかにした。

 タール火山は先週の大半、火山スモッグを噴出しており、マニラ市内では太陽がスモッグで覆い隠された状態となった。

 民間防衛当局は、噴火の状況が最悪の事態に至った場合、31万7000人以上が火山からの有害ガスの影響を受ける可能性があると警告している。(c)AFP