【7月1日 AFP】ミャンマー当局は6月30日、各地の刑務所に拘束していた反クーデター抗議活動参加者2000人以上を解放した。この中には、国軍の市民弾圧を批判的に報じ、拘束された地元記者も含まれていた。

 国軍は2月、クーデターによりアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問を拘束し、実権を握った。だが、大規模な反クーデターデモが発生し、軍はこれを弾圧。国内は混乱状態に陥っている。

 現地の人権監視団体によると、軍政による弾圧でこれまでに800人以上が死亡し、6500人近くが拘束されている。

 AFP記者によると、拘束されている人たちの解放の発表を受け、ヤンゴンのインセイン(Insein)刑務所の前には、家族ら200人以上が集まった。

 現地メディアは、バリケード前に押し寄せた人々の多くが小雨の中、傘を差している様子を捉えていた。花を一輪持っている女性もいた。

 デモに参加していた娘が出てくるのを待っていた男性はAFPに対し、娘を「とても誇りに思う」と述べた。「勝利するまで闘い続けろと励ます」

 軍政は、夜までに全国の刑務所から2296人が解放されたと発表した。

 インセイン刑務所から各地の警察署に向かうバスが出てくると、乗っていた人々は窓から手を出し、抗議の象徴である3本指を立てるポーズをした。警察署に到着後、解放される予定となっている。(c)AFP