【7月1日 CGTN Japanese】世界保健機関(WHO)は6月30日、中国をマラリアのない国として認定したと発表しました。1940年代には、中国は毎年3000万人のマラリア症例を報告していました。

 WHOのテドロス事務局長は、中国に祝意を表した上で、「中国の成功は苦労して得られたもので、何十年にもわたる的を絞った持続的な行動の末にもたらされた。中国はますます多くの国に加わり、マラリアのない未来が実行可能な目標であることを世界に示している」と表明しました。

 WHO西太平洋地域事務局の葛西健局長は「この重要なマイルストーンを達成するための中国のたゆまぬ努力は、強力な政治的約束と国内の医療制度の強化によって、かつて主要な公衆衛生問題であった病気を撲滅できることを示している」と述べました。現在、世界の40の国と地域がWHOからマラリアのない国として認定されています。

 WHOの全世界マラリア計画(GMP)の責任者、ペドロ・アロンソ博士は「中国が何十年にもわたって既成概念にとらわれなかったことが、マラリア対応においてとても良い役割を果たし、世界に大きな波及効果をもたらした。中国政府と人民はマラリア撲滅のための革新的な方法を常に模索していた」と評価しました。

 WHOは、中国の成功の鍵について、無料で住民に基本的な公衆衛生サービスを提供したことにあると指摘しています。中国ではすべての人が、マラリアの診断と治療のための手頃なサービスにアクセスできます。また複数の部門間の効果的な協力も成功の鍵だとしています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News