【6月30日 AFP】台湾の柔道教室で繰り返し投げられ、2か月以上昏睡(こんすい)状態にあった7歳の男児が死亡した。病院が30日、発表した。

 男児の身元は、黄(Huang)という姓のみ公表されている。黄君は4月21日、柔道指導者に27回投げられたとされ、中部台中(Taichung)の豊原医院 (Feng Yuan Hospital)に搬送された。

 病院関係者はAFPに対し、黄君は脳出血で70日間昏睡状態にあったと明かした。呼吸器系の問題や多臓器不全も起こしており、両親は29日、息子の生命維持装置を外すことを決めたという。

 検察の発表によると、何(Ho)という姓のみ公表されている指導者は、子どもに重傷を負わせた罪などで今月起訴された。

 何被告は、黄君が柔道の基本的な動作をまだ習得できていなかったにもかかわらず、教室の他の子どもたちに黄君と組むよう指示。黄君が「先生は大ばかだ」と発言した後、複数の投げ技を黄君にかけたとされる。

 黄君は激しい頭痛を訴えた後、嘔吐(おうと)した。それでも被告は黄君が意識を失って倒れるまで技をかけ続けたという。

 入院中の黄君を見舞った台中市長は「司法が家族に慰めをもたらすことを願う」とフェイスブック(Facebook)に投稿した。(c)AFP