【6月30日 Xinhua News】中国の研究チームは28日、英医学誌「The Lancet Infectious Diseases」のオンライン版に報告を発表した。科興控股生物技術(シノバック・バイオテック、Sinovac Biotech)傘下の北京科興中維生物技術が開発した新型コロナウイルス不活化ワクチン「コロナバック」の第1/2相臨床試験を実施した結果、児童・青少年に対する安全性が確認され、2回接種後に強力な中和抗体反応を誘導できることが明らかになった。

 報告によると、北京科興中維生物技術などの研究者は3~17歳の健康な児童・青少年500人余りを対象にコロナバックの第1/2相無作為化二重盲検対照試験を中国で実施。その結果、2回接種を受けたボランティア被験者では、中和抗体の血清転化率が96%を上回った。また、試験中に研究者が観察した副反応は、ほとんどが軽度または中等度であり、最も多く認められた症状は注射部位の痛みだった。

 研究チームは、今回の結果が励みとなり、今後さらに多くの地域や人々を対象にした試験の実施に役立つと説明。現段階の臨床試験は対象者集団の規模が比較的小さいため、より詳細で多層的な分析と検証が必要になると指摘した。(c)Xinhua News/AFPBB News