【6月30日 AFP】オランダ国防省は29日、黒海(Black Sea)でオランダ艦にロシア軍機が接近し、「攻撃的行動」をとったと非難した。

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 オランダ国防省によると、ロシアが2014年にウクライナから併合したクリミア(Crimea)半島の南東沖で24日、ロシア軍機が5時間にわたって、オランダ海軍のフリゲート、エバーツェン(HNMLS Evertsen)に繰り返し接近した。

 同省は、「危険なほど低空で接近し、攻撃のふりをした」と述べた。「ロシア軍機は、爆弾と空対地ミサイルを搭載していた。(中略)数時間にわたる威嚇の後、エバーツェンの電子機器に障害が発生した」

 オランダのアンク・バイレフェルト(Ank Bijleveld)国防相は、ロシアの行動を「無責任」と呼び、ロシアに申し入れをする意向を示した。

 一方、ロシア国防省は、エバーツェンがケルチ海峡(Kerch Strait)に針路をとったことから、黒海艦隊(Black Sea Fleet)は領海侵犯を防ぐため、スホイ30(Su30)戦闘機とスホイ24(Su24)戦闘爆撃機を緊急発進させたと発表した。

 ロシア軍機はオランダ艦の近くを安全な距離をとって飛行し、エバーツェンはすぐに針路を変えたという。

 ロシアは23日にも、英駆逐艦「ディフェンダー(HMS Defender)」に警告射撃を行ったと発表していた。ディフェンダーとエバーツェンは、同じ空母打撃群に参加している。(c)AFP