【6月28日 AFP】オーストラリアでは28日、感染力の強い新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」の新規感染者が最大都市シドニーの他、東部ブリスベン（Brisbane）、北部ダーウィン（Darwin）、西部パース（Perth）で確認され、これまで市民生活に大きな制限が課されていなかった各地で規制が強化された。

　インドで最初に確認されたデルタ株は、帰国者の隔離用ホテルから市中に感染が広がっている。感染者が最も多いのはシドニーで、今月中旬に国際線乗務員を送迎する運転手の感染が確認されて以降、130人が検査で陽性となった。市内全域に2週間のロックダウン（都市封鎖）が敷かれている。

　北部特別地域（準州、Northern Territory）のダーウィンと周辺地域では、金鉱山で7人の集団感染が確認され、27日に導入された48時間のロックダウンが来月2日まで延長された。同特別地域のマイケル・ガナー（Michael Gunner）首相によると、ダーウィンでコロナ感染者が確認されたのは初めて。

　パースとブリスベンでも、28日から規制を強化。ブリスベンと周辺地域ではマスク着用が義務化され、集会も制限されることとなった。

　感染が確認されていない地域でも、首都キャンベラで屋内のマスク着用が義務付けられるなど、感染対策を強める動きが広がっている。(c)AFP/Holly ROBERTSON