【6月28日 People’s Daily】無から有へ、1本1本の道により道路網を構築した。30年余りの間、中国の高速道路は急速に発展し、2020年末までに総長は16万キロメートルに達した。高速道路から発展、変化、成果を見ることは、間違いなく中国を観察する絶好の切り口だ。

 高速道路から中国を見ると、泰山を抱えて北海を越え、天に昇って地面に潜むような不可能なことをやってのける中国の決意と実力を目の当たりにする。改革開放以来、特に第18回党大会以降、中国の高速道路建設は飛躍的な発展を実現し、「第13次五か年計画」期末には、人口20万人以上の都市をほぼ100%カバーした。中国の大半を横断する京新高速道路は、広大なゴビ砂漠を通過し、北京市からウルムチ市(Urumqi)までの道路距離を1300キロメートル以上短縮させた。半分の区間はすべて坂道である四川省(Sichuan) の雅西高速道路(雅安ー西昌)は、山に沿って登り、河川を渡り、山脈を横断し、蜀道(蜀の地に通じる道)への天然の塹壕(ざんごう)を大道に変えた。浙江省(Zhejiang)の甬舟高速道路(寧波ー舟山)は、数基の海をまたぐ大橋が巍然(ぎぜん)とそびえ立ち、島をつなげ、舟山群島の生命線をつなげた。山に逢(あ)えば道を開き、水に逢えば橋を架け、詰まった所をつなげ、遮断点をつなげ、天険をまたぎ越える。中国は東西に横たわり、南北を縦貫(じゅうかん)する高速道路ネットワークを構築した。

 高速道路から中国を見ると、発展の成功の秘密が見えてくる。四方八方に通ずる高速道路は、山河大地のみならず、発展のチャンスにもつながっている。中国で最も忙しい高速道路の一つである広深高速道路は、広州市(Guangzhou)、東莞市(Dongguan)、深セン市(Shenzhen)、香港の4つの都市を連結させ、1日平均の交通量が65万台で、広東(Guangdong)・香港の両都市の融合発展を加速させ、沿線の都市産業の配置、経済モデルチェンジをけん引し、世界的な都市群の台頭を支援する。10余りの省・区・市はすでに高速道路の普及を実現しており、多くの県・郷地区は高速道路の「高速走行車線」を設置し、「農村部への工業製品普及、都市部への農産物入市」ルートを開通し、村の振興のために強力な支援を提供している。高速道路はきずなのように、中国の大地で点を結んで線になり、線を張って網になり、リソースの相互交換、機会の共有、優位性の相互補完的な発展ネットワークを形成し、地域の調和の発展を促進し、国内の大循環を順調につなげるための交通基盤を提供した。

 省境料金所の廃止、物流コストのさらなる値下げ、道路網の運行効率の向上から、建設中の工事の最大限に重要な生態機能エリアの保護、生態環境敏感エリアを避けることを優先順位に置くこと、さらに、各地区のデジタル化モデルチェンジへの探求まで、ビッグデータ、人工知能、ブロックチェーン、スーパーコンピューティングなどの新技術は高速道路にエネルギーを注入した。高速道路の建設は、新しい発展理念を具現化するだけでなく、道路網の延長によって、新しい発展理念をさまざまな場所に広めた。

 高速道路から中国を見ると、将来の発展の自信も見える。インフラ建設は経済成長の重要なけん引効果があり、強い波及効果もある。(c)People’s Daily/AFPBB News