【7月19日 AFP】7月23日に1年遅れで開幕する東京五輪。ここでは女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)ら、大会で注目すべきスター選手5人を紹介する。

■大坂なおみ/テニス

 昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)と今年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)で四大大会(グランドスラム)連続優勝を果たした大坂は、復帰を予定している東京五輪では間違いなく注目の選手の一人だ。

 精神面の懸念を理由に全仏オープン(French Open 2021)を棄権した後は、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)も欠場。五輪では、メディアの大坂の取り上げ方にも厳しい目が向けられるとみられる。

 以前から伝統にとらわれないところを見せている大坂は、優勝した昨年の全米オープンでは、人種差別や警察による暴力の犠牲になった人々の名前が書かれたマスクを日替わりで着用した。

■ケーレブ・ドレッセル/競泳

 最大7個の金メダル獲得を目指す東京五輪で、競泳男子のケーレブ・ドレッセル(Caeleb Dressel、米国)は大会の顔の一人になるとみられる。

 24歳のドレッセルは、6月の国内選考会で50メートルと100メートルの自由形、100メートルバタフライを優勝する飛び抜けた泳ぎを見せた。東京五輪ではこの3種目の金メダル候補で、他にはリレー4種目にも出場する可能性が高い。

 2016年のリオデジャネイロ五輪では、リレーで金メダル二つとそこまで目立った成績ではなかったが、翌年の第17回世界水泳選手権(17th FINA World Championships)で金メダル7個と一気にブレーク。2019年の第18回大会でも6種目で優勝し、100メートルバタフライでは10年破られていなかったマイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏の世界記録を更新した。

■トレイボン・ブロメル/陸上短距離

 東京五輪の陸上男子100メートルで、ウサイン・ボルト(Usain Bolt)氏の後継者の有力候補とみられているのが、米国のトレイボン・ブロメル(Trayvon Bromell)だ。

 ここまでの選手生活ではけがに泣いてきたが、今年は見事に調子を上げ、6月の五輪選考会で9秒80をマークして優勝した。

 世界王者のクリスチャン・コールマン(Christian Coleman、米国)がドーピング違反で出場できない中、26歳のブロメルは、2004年アテネ五輪のジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin)以来となる、米国勢による男子100メートル優勝を目指す。

■シファン・ハッサン/陸上中距離

 シファン・ハッサン(Sifan Hassan、オランダ)は陸上女子中距離の複数種目で実績を残し、世界記録も保持している選手で、6月にはわずか2日で更新されてしまったものの、1万メートルの世界記録を樹立した。

 そのレースの5日後には1500メートルで好記録をマーク。東京五輪では、リオ五輪金メダリストのフェイス・キピエゴン(Faith Kipyegon、ケニア)らと激突する。

■アダム・ピーティ/競泳

 アダム・ピーティ(Adam Peaty、英国)は競泳男子100メートル平泳ぎの世界記録保持者。2020年に新型コロナウイルスの感染拡大で英国が1回目のロックダウン(都市封鎖)に入り、練習施設が閉鎖されると、自宅の裏庭に練習用プールを造るという思い切った行動に出た。その判断のおかげもあり、昨年5月の欧州選手権(2020 European Aquatics Championships)では4個の金メダルを獲得している。

 2016年のリオ五輪では、100メートル平泳ぎで金メダル、4×100メートルメドレーリレーで銀メダルを獲得。世界水泳では通算8個の金メダルを獲得している。(c)AFP