【6月27日 AFP】モンスーンの季節に入ったインドで、ガンジス(Ganges)川が増水し、新型コロナウイルスの感染が急増した時期に亡くなり、川沿いに浅く埋められていた遺体の一部が露出している。

 北部アラハバード(Allahabad)当局のニラジュ・クマール・シン(Neeraj Kumar Singh)氏によると、ここ3週間で150近くの遺体を火葬しなければならなかったという。「遺体を掘り起こしているわけではなく、水位上昇により露出した遺体を火葬しているだけだ」

 シン氏はAFPに対し、川沿いの埋葬地は1キロにわたって広がっており、約500〜600の遺体が埋められているとみられると話した。

 遺体の多くは、国内で新型コロナの感染者が急増し、多くの地域で医療が逼迫(ひっぱく)していた4、5月に新型コロナで亡くなった人だと考えられている。

 ヒンズー教の伝統的な火葬に必要なまきを買えない一部の家族は、遺体をガンジス川に流したり、川沿いの砂州に埋葬したりしていた。だが、モンスーンの雨により川が増水し、砂が流され遺体が露出している。(c)AFP