【6月24日 AFP】中国の少数民族であるウイグル人やチベット人の団体が23日、スイス・ローザンヌ(Lausanne)のオリンピック博物館(Olympic Museum)の外でデモを行い、2022年北京冬季五輪のボイコットを呼びかけた。

 国際オリンピックデーのこの日、スイス、フランス、ドイツ、そしてリヒテンシュタインから来たデモ参加者は、国際オリンピック委員会(IOC)が本部を構えるローザンヌに集結した。

 欧州チベット青年協会(TYAE)の代表は、「北京が2022年五輪のホスト国であることを了承していないと改めてIOCに伝えるため、われわれは本日ここローザンヌのオリンピック博物館の前に集まった」と話した。

「2008年五輪のホスト国である中国の人権状況は、それ以来悪化の一途をたどっている。だからこそわれわれは2022年北京五輪のボイコットを国際社会に呼びかけている」

 多くのデモ参加者が各民族の伝統的な衣装を着用。チベットや東トルキスタンの旗を振り、「人権がなければ、五輪はない」や、「ジェノサイド(大量虐殺)五輪は中止」と書かれたプラカードを掲げた。

 TYAEの代表は、「中国政府はつい先日、チベット言語、チベット文化、そしてそのアイデンティティーを本質的に抹殺するための多角的なキャンペーンに乗り出した。東トルキスタンでウイグル人にしていることと同じことだ」と話した。

「われわれはまさに今、ウイグル人に対しジェノサイドが行われているのを目撃している」

 中国政府はウイグル人への虐待を否定しており、収容所はイスラム過激派からウイグル人を遠ざけるための職業訓練センターだと説明している。(c)AFP