【6月20日 AFP】陸上女子中距離のキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)が19日、5000メートルでの東京五輪出場を目指して三度レースに臨んだが、今回も参加標準記録を突破することはできなかった。

【特集】キャスター・セメンヤをめぐる「性別」問題

 800メートルで五輪の金メダルを二つ獲得しているセメンヤだが、ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)が2018年、セメンヤのように男性ホルモンのテストステロン(testosterone)値が極端に高い女子選手について、体内のホルモン値を抑える薬を摂取しない限り400メートルから1マイル(約1600メートル)の種目には出場できないとする新規定を定めたため、800メートルでの五輪出場は不可能となっている。

 そのため5000メートルでの出場を目指し、今回は独レーゲンスブルク(Regensburg)でのレースに臨んだが、タイムは15分57秒12で4位と東京行きに必要な15分10秒からは大きく遅れた。これまでにも2回タイムに挑んでいるが、高地にある南アフリカの首都プレトリアでのレースは15分52秒28、同国ダーバン(Durban)では15分32秒15だった。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、東京五輪の予選の期限を6月29日に設定している。(c)AFP