【6月19日 AFP】競泳男子のライアン・ロクテ(Ryan Lochte)は18日、東京五輪の出場権を懸けた米国代表選考会の200メートル個人メドレーで7位に終わり、自身5回目となる五輪出場の夢が絶たれた。

 過去4回の五輪出場で6個の金メダルを含む合計12個のメダルを獲得しているロクテは、1分59秒67のタイムで完敗。

 落胆した様子でプールから上がると、1分55秒44で優勝したマイケル・アンドリュー(Michael Andrew)と2位のチェイス・カリシュ(Chase Kalisz)から抱擁を受け、プールサイドで4歳の息子と2歳の娘と共に見守っていた妻カイラ(Kayla)さんともハグを交わした。

 また、米五輪代表で長年のチームメートだったマイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏も、スタンドから駆け寄って同選手の労をねぎらっていた。

 36歳のロクテは「まだレースがしたい」と話しつつ、「次の五輪選考に関しては分からない。その時は40歳になっているし、やりすぎだろう」とコメントし、五輪での挑戦終了はほぼ確実とみられる。

「これが自分のキャリアで最も大きな大会だったと思う」と続けたロクテは、「みんなにたくさんのことを証明したかった」と話し、「みんなをハッピーにして、自分が変わったということを証明したかった。今の自分は別人だ。生活も刷新した」と付け加えた。

 競泳米代表では史上最年長での五輪出場を目指していたロクテは今週、他に唯一エントリーしていた200メートル自由形で予選敗退に終わっており、200メートル個人メドレーは東京五輪の出場権を得る最後のチャンスとなっていた。

 ロクテは2016年のリオデジャネイロ五輪で、深夜まで飲酒していた際に強盗被害に遭ったと虚偽の証言をするというスキャンダルを起こした。

 この問題でスポンサーから契約を解除され、10か月の出場停止処分も科されると、さらに2018年には禁止されているビタミン剤の静脈注射を受けて14か月の資格停止を言い渡された。同年には人生を「変える必要がある」と決意し、アルコール依存症の治療を受けていた。(c)AFP