【6月19日 AFP】パレスチナ自治政府は18日、イスラエルから使用期限が迫っている新型コロナウイルスワクチンを提供されたため、100万回分の提供を受けることになっていた協定を破棄したと発表した。

 イスラエル首相府は先に、「イスラエルはパレスチナ自治政府と協定を結び、使用期限が近いファイザー(Pfizer)社製ワクチン約100万回分を提供する」と発表。パレスチナ保健省も「ワクチン接種を加速する」取り組みをファイザーが支援していると発表していた。

 しかしイスラエルは、具体的な使用期限は明らかにしていなかった。

 パレスチナ自治政府のイブラヒム・メルヘム(Ibrahim Melhem)報道官は18日、最初に届けられた約9万回分のファイザー製ワクチンが協定で定められた基準に適合していなかったため、 ムハンマド・シュタイエ(Mohammad Shtayyeh)首相が保健相に協定の破棄を指示したと述べた。

 パレスチナ通信(WAFA)が報じた声明の中でメルヘム報道官は、「政府は使用期限が迫っているワクチンの受け取りを拒否した」と明らかにし、自治政府がファイザーに直接発注したワクチンが届くのを待つと述べた。イスラエルから届いたワクチンの使用期限がいつだったのかは明らかにしなかった。(c)AFP/Hossam Ezzedine with Claire Gounon in Jerusalem