アフリカで変異株拡大 フランスではマスク義務緩和
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【6月18日 AFP】世界保健機関(WHO)は17日、感染力の強い新型コロナウイルス変異株による感染がアフリカ地域で拡大していると警鐘を鳴らした。一方の欧州では、新型ウイルス関連の規制を解除する動きが広がっている。
フランスでは同日、昨年秋から施行されていた屋外でのマスク着用義務が解除されたほか、ディズニーランド・パリ(Disneyland Paris)が8か月ぶりに営業を再開。オーストリアでは、7月にナイトクラブの営業再開など一連の規制緩和措置が取られることが発表された。
アフリカは他の地域と比べ新型ウイルス流行の規模が小さく、各国の公式統計によると累計死者数は13万5885人、感染者は510万7939人となっている。
だがWHOは、そうした状況も変わりつつあると警告。WHOアフリカ地域事務局のマチディソ・モエティ(Matshidiso Moeti)局長は「アフリカは本格的な第3波のさなかにある」と指摘し、「緊急行動」が必要だと訴えた。
WHOによると、感染拡大の背景には、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)などの感染対策が守られていないことや、アフリカ南部が冬に入り気温が低下したこと、感染力の強い変異株が広がっていることがある。
WHOのデータによれば、アフリカ22か国での週間新規感染者数は、今月13日までの週で20%以上増加。コンゴ民主共和国やナミビア、ウガンダでは1週間の新規感染者数が過去最多を記録した。
モエティ氏は、現在の状況はワクチン接種を加速させる必要があることを示す「緊急の警告」だと述べた。アフリカではワクチン接種を完了した人が人口の1%未満にとどまっている。(c)AFP