ラモスがレアル退団の理由明かす「オファーに期限があった」
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【6月18日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のキャプテンであるDFセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)の退団セレモニーと記者会見が17日に行われ、チームを離れることになったのはクラブが新契約のオファーを取り下げたからだと主張した。
ラモスは会見の中で、2年間の契約延長を求めていたものの1年契約のオファーを受け入れると決めたが、クラブから「約1週間前に」オファーの期限は過ぎたと代理人の兄が告げられたと明かした。
7月1日付でフリーになる35歳のラモスは、ライバルであるFCバルセロナ(FC Barcelona)への加入こそ除外したものの、次にプレーするクラブについては一切の見通しを示さなかった。セビージャFC(Sevilla FC)への復帰についても「検討していない」という。
2005年に2700万ユーロ(約36億円)の移籍金でセビージャから移籍し、レアルでこれまで671試合に出場してきたラモスは、リーグ戦を5度、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を4度制するなど計22個のタイトルを獲得し、クラブ史上最高の選手の一人にまで成長した。
契約交渉が成立しなかったことへの失望感を明確にしたラモスだが、フロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長を直接非難するようなことはせず、両者の関係を「父親と息子」と表現した。
クラブのトレーニング施設があるバルデベバス(Valdebebas)でのセレモニーで、短いスピーチを行ったラモスとペレス会長は心が通じた抱擁を交わし、少人数の聴衆の中にはラモスの家族の姿もあった。
ラモスはまた、レアルに別れを告げることは人生の中で「最も困難な瞬間」の一つだと述べた。
その後、会見場でメディアの質問に答えたラモスは「レアル・マドリードからの退団は一度も望まなかった」と語った。
「われわれが優勝した、ロックダウン(都市封鎖)下にあったシーズンにまでさかのぼる。クラブは契約延長をオファーしてくれていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって先送りとなった」
「この数か月の間にクラブは給与が減額された1年のオファーを提示してくれたが、お金は一切問題でなかったことは強調したい。私と家族としては、2年間の延長を求めていた。金銭的な問題は一切なかった」
「減給された1年間のオファーを受け入れると最終的に決めたときには、オファーには期限があったと知らされたが、それについて知らなかった」
オファーがなぜ期限切れになったのか分からないと主張したラモスは、「本当に驚いた」と話した。
「何年もここにいたかった」「マドリードは私のホームであり家族」
スピーチを家族への感謝から始め、感情を抑えきれず涙を流したラモスは、今回のセレモニーに先立って「遅かれ早かれ戻ってくるつもりだから、『また後で』だ」と記しており、将来的な復帰の可能性を示している。
フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)やイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)といったクラブが、ラモスの獲得に興味を示していると報じられている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT