【6月19日 Xinhua News】中国川西平原に位置する四川省(Sichuan)崇州市(Chongzhou)道明鎮(Daoming)は2千年以上の竹編みの歴史を持つ「竹編みの里」として知られ、2014年には「道明竹編み」が国家級無形文化遺産の代表的項目リストに登録された。

 同リストに承認された唯一の伝承者である趙思進(Zhao Sijin)さん(86)は15歳で竹編みを習い始め、模倣、革新、改良を繰り返し、技術を向上させてきた。

 道明竹編みは、平面竹編み、立体竹編み、磁器と一体化した竹編みに分類され、地元特産の竹の一種、慈竹(じちく)を主な材料としている。立体竹編みを得意とする趙さんは、作品の成型がしやすいように、硬くしなやかな特性を持つ白夾竹(はくきょうちく)を使っている。

 趙さんは国内外で竹編みに関する指導も行っている。このほど、趙さんの口述を基にまとめた「道明竹編み」が出版された。趙さんはほっとした様子で「竹編みの技術が文献資料として保存されることで、若者たちは先輩職人が築いた基礎の上に革新と発展を続けることができる。この技術が失われる心配はなくなった」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News