【6月17日 AFP】キプロスの港町アヤナパ(Ayia Napa)の砂浜で先ごろ、フリーダイバーの男性2人が、海中で漁網に引っかかっていたアオウミガメの子どもを見つけ、心肺蘇生の措置を施して蘇生させた。地中海では毎年、多くのウミガメが海中の網に絡まって溺れ死んでいる。

 男性らは1時間半近くにわたり、蘇生措置や首やひれの部分のマッサージを行った。男性の一人は「息を吹き返し、自由になったのを見て、とてもうれしい気持ちになった」と話していた。

 英エクセター大学(University of Exeter)生態系・環境保全センター(Centre for Ecology and Conservation)の研究員で、カメの保護に詳しいロビン・スネイプ(Robin Snape)氏は、「2人が希望を捨てずにこのウミガメの子どもを蘇生させたのは称賛すべきことだ。回復しているようで良かった」と話した。

 ただ、「回復しているように見えても、気道や肺に水がたまっていることがあり、その場合には海に戻った後に死んでしまう恐れがある」と付け加えた。

 溺れたウミガメを見つけた場合、後ろのひれを持ち上げて気道から水が抜けるようしてリハビリセンターに運ぶか、もしくは適切な施設に連絡をすることが推奨されている。

 映像は5月21日撮影。(c)AFP