【6月16日 AFP】スペインの裁判所は15日、母親を殺して食べた男に禁錮15年5月を言い渡した。

 事件が首都マドリード・ベンタス(Ventas)地区の有名な闘牛場近くで起きたことから「ベンタスの人食い」と呼ばれるアルベルト・S・G(Albert S.G.)被告は、犯行当時責任能力があったとみなされたため、実刑を受ける。

 被告は切断した母親の遺体を「少なくとも15日にわたって」食べ、一部を飼い犬に与えたとして、殺人罪で15年、死体損壊罪で5月の禁錮刑に処された。

 起訴状によると、被告は2019年初め、同居する当時69歳の母親と口論になった。母親を絞め殺してから寝室に運び、「遺体を処分するために」のこぎり1本と包丁2本を使って切断した。

 そして、約15日にわたり遺体を食べ、一部はプラスチックの容器に入れて自宅の冷蔵庫などで保管したり、ごみ袋に入れて捨てたりしたという。

 地元メディアが警官の法廷証言として報じたところによると、被告は遺体を生で食べたり、調理して食べたり、犬に与えたりしたと供述したという。

 母親の友人が行方不明者届を出したことがきっかけで、警察がアパートを訪れ、被告は2019年2月23日に逮捕された。

 被告には、自身の兄に対する賠償金6万ユーロ(約800万円)の支払いも命じられた。(c)AFP