【6月16日 AFP】男子テニス、シンチ選手権(2021 cinch Championships)は15日、シングルス1回戦が行われ、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)は6-3、6-2でブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)を下し、復帰戦を快勝で飾った。

 この大会で過去に5回優勝しているマレーだが、今回はワイルドカード(主催者推薦)での出場で、シングルスは3月以来久しぶりの公式戦。ダブルスでは2019年にこの大会を制しているが、グラス(芝)コートのシングルスは3年ぶりの実戦だった。

 それでもマレーはブレークのピンチを一度も迎えることなく、わずか1時間強で勝利して2回戦に駒を進めた。ここ数年けがに悩まされているマレーは、鼠径(そけい)部に多少の違和感があったことを認めつつ、プレーへの影響はなかったと話している。

 試合後のオンコートインタビューで、マレーは「自分はテニスをするのが大好きなんだ」と話し、感情があふれる中で涙を見せながら「ここまで頑張ってきたのは、もちろん試合に出場するためだ」と続けた。

「ここ数年はそれが思うようにできなかったから、ここに立ち、また試合ができたことが本当にうれしい」

「体は年を取ったが、動きなどの部分では、きょうはすごく良かった」

 2回戦の相手は世界ランキング9位につける大会第1シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)で、マレーにとっては1回戦よりもはるかに厳しい戦いになる。ベレッティーニは同胞ステファノ・トラヴァーリャ(Stefano Travaglia)との1回戦で、2度のタイブレークを制して勝ち上がった。

 マレーは「自分にとっては大きな試練になる。ベレッティーニは一流選手で、全仏オープン(French Open 2021)で強さを見せてここへ来ている」とコメントした。(c)AFP/Pirate IRWIN