【6月16日 AFP】米国と欧州連合(EU)は15日、ベルギーの首都ブリュッセルで開いた首脳会談で、航空機大手の米ボーイング(Boeing)と欧州エアバス(Airbus)への補助金をめぐる17年に及ぶ通商紛争で互いに課した報復関税を、少なくとも5年間停止することで合意した。米欧の対立を解消し、影響力を増す中国に対抗する。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領とシャルル・ミシェル(Charles Michel)常任議長(EU大統領)、ウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長は会談で、米・EUが長時間の協議を重ね交渉を続けていた通商紛争の休戦で正式合意。

 バイデン氏は会談後の声明で、米国とEUが今後、「この分野で中国企業に不公平な優位性をもたらしてきた中国の非市場的慣行に挑戦・対抗するべく協力する」と表明。「中国の経済モデルにより生じるその他の課題のための基盤となるモデルだ」とした。フォンデアライエン氏も首脳会談の成果を歓迎し、長期にわたり続いた米・EU通商紛争の「突破口」だと評価した。(c)AFP