【6月16日 AFP】ベルギー下院外交委員会は15日、中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のイスラム系少数民族ウイグル人に対する「ジェノサイド(大量虐殺)の深刻な危険性」を警告する決議案をめぐる動議を可決した。ウイグル問題をめぐり、欧米諸国からの対中圧力がさらに強まった形だ。

 提案したサミュエル・コゴラティ(Samuel Cogolati)議員はAFPに対し、決議案は来月1日の本会議で可決される予定だと述べた。

 コゴラティ氏は当初、中国は「ジェノサイドの罪」を犯していると糾弾するより厳しい立場の表明を求めていた。同氏は中国政府の制裁対象になっている。

 だが、先週リベラル、社会主義、環境政党などからなる連立政権内で協議を行い、決議案の表現が和らげられた。それでもコゴラティ氏は「1か月前には想像もできなかった歴史的な採択だ」と歓迎した。

 決議案に関わった議員らによると、ベルギー議会は、カナダ、オランダ、英国、リトアニア、チェコに続き、ウイグル人に対する「人道に対する罪」を公然と非難した6番目の議会になる。(c)AFP