【6月15日 AFP】中国南西部雲南(Yunnan)省の生息地から大移動する野生のゾウの群れは現在、群れを離れた子ゾウと合流するために一時停止を余儀なくされている。

 数日前に群れを離れた10歳のゾウは、現在群れの約14キロ後ろをのろのろと歩いている。

 いら立ちを募らせる大人のゾウたちが幾度も呼び声を上げているが、子ゾウは急ぐそぶりを見せていない。

 群れは西双版納(Xishuangbanna、シーサンパンナ)自然保護区から約500キロ移動してきたが、ここ2日間は雲南の省都昆明(Kunming)南部にとどまっている。

 ゾウの大移動は中国のソーシャルメディアの話題をさらい、国際的な注目を集める一方、地元農家らの損失は100万ドル(約1億1000万円)を超える。

 野生動物当局は先週末、「餌とバリケード」を使って群れを適切な場所に誘導する計画を立てていると話した。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、ゾウの行く手に住む3500人以上が避難し、群れが人口密集地に近づかないようトラック数百台が配備された。

 群れが昨年末に保護区を離れた理由は分かっていない。(c)AFP