【6月15日 AFP】男子テニスのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は14日、ここ数年間けがに悩まされ続けている中で、通算3度の四大大会(グランドスラム)制覇を成し遂げた黄金期を取り戻すことは現実的でないかもしれないと懐疑的な考えを示した。

 再度けがに見舞われていた34歳のマレーは、英ロンドンのクイーンズクラブ(Queen's Club)で今週開幕したシンチ選手権(2021 cinch Championships)で実戦復帰を目指している。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)の前哨戦となる同大会では計5度の優勝を誇っており、3年ぶりのグラス(芝)コートとなる初戦ではブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)と対戦する。

 マレーは世界ランキング1位に上り詰めた2016年の調子に近づく手応えはあるか聞かれると、少し暗い口調になって「大丈夫だ。完璧ではないけれど、ここ数か月は良い練習ができているから、かなり順調だ」と答えた。

 その一方で「問題は明らかに体力が続くかどうかだ。そうなれるかどうか、現時点では絶対的な確信を持って言うことはできない」とし、「ここ9か月くらいはずっと、いろいろな面で良い感触がある。練習はとてもうまくいっているし、大会に向けて手応えを感じている。そのうち、何か起きるだろう」と続けた。

 グランドスラムでは2016年を最後に決勝に到達していないマレーは、全仏オープン(French Open 2021)準決勝で34歳のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と35歳のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が繰り広げた激闘を「素晴らしい試合だった」と称賛し、「見ていて少しばかりジェラシーを感じた。自分もあのような試合をプレーしてみたいとね」と、羨望(せんぼう)のまなざしで見ていたことを明かした。

「彼らとはグランドスラムの準決勝とかでぜひとも戦いたい」

「グランドスラムで優勝することや彼らと戦うこと以外でも、まだ自分がコートでできることはある」 (c)AFP