【6月15日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)は14日、グループDの試合が行われ、チェコはパトリック・シック(Patrik Schick)が2得点を挙げ、ようやく主要国際大会の舞台に戻ってきたスコットランドを2-0で下した。

 英スコットランド・グラスゴーのハムデン・パーク(Hampden Park)に乗り込んだチェコは前半終了間際、ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)に所属するシックがヘディングを決めて先制に成功。しかし、欧州選手権史上最高のゴールの一つとして記憶されるであろう得点は、シックがハーフウエーライン近くから後半に決めた一発だった。

 チェコを率いるヤロスラフ・シルハビー(Jaroslav Silhavy)監督は「われわれは彼が天才であると分かっている。彼はフィニッシュの仕方を知っており、だからこそ今の彼がある」と話し、「2点目はとびきり素晴らしい。あれほど長距離からのゴールは見たことがなかった」と続けた。

 ゴール手前でボールが落ち、カーブのかかった寸分の狂いもないシュートを約50メートルの距離から決めた当のシックは、スコットランドのGKデビッド・マーシャル(David Marshall)が試合の序盤からゴールラインを離れていたことに気づいていたと明かした。

 シックは「GKはかなり高いポジションにいた。目を向けると彼が出てきていたからたたき込んだ」とコメントした。

 試合を振り出しに戻したいスコットランドはFWリンドン・ダイクス(Lyndon Dykes)がシュートを放つも、2度にわたってGKトマーシュ・バツリーク(Tomas Vaclik)の好セーブに遭った。

 23年ぶりの主要国際大会出場となったスコットランドだが、初めてグループステージを突破して歴史をつくるという望みはかすかなものになっている。

 18日に英ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)でイングランドと対戦するスコットランドは、22日に再びグラスゴーでクロアチアと顔を合わせる。(c)Kieran CANNING/AFP