【7月27日 AFP】ミャンマーの軍事政権は26日、同国で昨年実施された総選挙は「自由かつ公正」ではなかったとして、選挙結果を無効とした。同選挙では、今年2月のクーデターで拘束されたアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問の政党、国民民主連盟(NLD)が国軍系野党を抑え圧勝していた。

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 軍事政権の選挙管理委員会は、調査の結果、1100万件以上の不正が確認されたと発表。テイン・ソー(Thein Soe)選管委員長は「(NLDは)新型コロナウイルス関連の制限措置を悪用することで、非NLD系の政党と候補者から国家権力を奪おうとした」と主張し、「自由かつ公正ではなかったため、2020年選挙の結果は無効となる」と宣言した。

 同委員長は、新たな選挙実施の有無については言及しなかった。軍事政権は2年以内の選挙実施を表明しているが、NLDを解党させる構えも見せている。

 国際NGO「自由選挙のためのアジアネットワーク(ANFREL)」は2020年の総選挙について、「おおむね国民の意思を代表している」と評価した報告書をまとめている。(c)AFP