【6月14日 AFP】日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告の海外逃亡を手助けしたとして、犯人隠避の罪で起訴された米国人親子の初公判が14日、東京地方裁判所で開かれ、両被告は起訴内容を認めた。

 米軍特殊部隊「グリーンベレー(Green Beret)」元隊員のマイケル・テイラー(Michael Taylor)被告(60)と息子のピーター・テイラー(Peter Taylor)被告(28)は2019年12月、ゴーン被告を楽器ケースの中に隠してプライベートジェットに乗せ、トルコ経由で日本と身柄引き渡し条約を結んでいないレバノンへの逃亡を支援したとされる。有罪なら、3年以下の懲役刑が科される可能性がある。

 ゴーン被告は会社法違反など4件の罪に問われ、当時は保釈中だった。同被告は起訴内容を否認している。

「近年で最も大胆かつ巧妙」ともいわれるゴーン被告の逃亡劇は、日本の関係当局の面目をつぶす形となった。日本の要請で米国から身柄を引き渡されたテイラー親子は、レバノン国籍のもう1人の容疑者と共謀し、この逃亡劇を画策したとみられている。(c)AFP