【6月14日 AFP】イスラエル国会(定数120)は13日、野党8党による新連立政権に対する信任投票を行い、賛成60、反対59、棄権1の僅差で承認した。12年連続で首相を務めたベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)氏(71)は退陣し、極右政党ヤミナ(Yamina)のナフタリ・ベネット(Naftali Bennett)党首(49)率いる新政権が発足した。

 ベネット氏は、IT事業で財を成した富豪で、特殊部隊の司令官を務めたこともある。8党は、首相在任期間が同国史上最長のネタニヤフ氏を退陣させるという一点でのみ結束しており、政策面では大きな隔たりがある。

 ネタニヤフ氏は退陣が決まる直前、いつもの闘争的な態度で、「下野する運命であるならば、われわれは堂々とそうする。そしてこのあしき政権を倒し、この国をわれわれのやり方で率いるために戻ってくる」と述べた。

 米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は速やかに声明で祝意を示し、「緊密で永続的な両国関係のあらゆる面の強化に向けて、ベネット首相と共に取り組めることを期待している。イスラエルにとって、米国以上の友好国はない」と述べた。

 エルサレム(Jerusalem)にある国会近くの広場やテルアビブの中心部は、ネタニヤフ氏の退陣を喜ぶ人々であふれた。(c)AFP/Maggy DONALDSON