【6月14日 AFP】13日に行われた全仏オープンテニス(French Open 2021)の男子シングルス決勝に勝利し、優勝を果たしたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、勝利時に使っていたラケットをコート脇の少年にプレゼントしたことについて、良い作戦を授けてくれたからだと明かした。

【写真】2014年の全仏で、相合傘しながらボールボーイと談笑するジョコビッチ

 世界ランキング1位のジョコビッチはステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を6-7(6-8)、2-6、6-3、6-2、6-4の逆転で退け、四大大会(グランドスラム)19勝目を挙げるとともに、全ての四大大会を2回以上制した52年ぶりの男子選手となった。

 4時間11分の戦いの末に、ジョコビッチはコート脇で観戦していた少年にラケットをプレゼントした。中継映像では、受け取った少年が驚き、歓喜する様子も映し出された。

 ジョコビッチは「あの少年の声が試合を通じて聞こえていたんだ。特に2セットダウンになった場面ではそうだった。僕を励まし、さらには具体的な作戦もくれた」と明かした。

「『サービスキープだよ、甘いファーストサーブを狙って、そこから主導権をつかみ、相手のバックハンドを攻めるんだ』という感じでね。まさしくコーチのようだったよ」

「とてもかわいらしく、とても素敵だった。だから終わった後は、最高だった彼にラケットを渡そうと思った。そばで支えてくれたことへの一種の感謝の印だ」 (c)AFP