【6月14日 AFP】全仏オープンテニス（French Open 2021）男子シングルス決勝を制し、男子では52年ぶりに全ての四大大会（グランドスラム）を2度以上優勝した選手となったノバク・ジョコビッチ（Novak Djokovic、セルビア）は13日の試合後、2セットダウンになっても逆転できると信じて疑わなかったと明かした。

　世界ランキング1位のジョコビッチはこの日、初のグランドスラム決勝となった同5位のステファノス・チチパス（Stefanos Tsitsipas、ギリシャ）を6-7（6-8）、2-6、6-3、6-2、6-4の劇的な大逆転で下し、通算19回目の四大大会優勝を果たした。

　前年覇者のラファエル・ナダル（Rafael Nadal、スペイン）を破った11日の準決勝に続き、この日も4時間超えの一戦を勝ち抜いたジョコビッチは、「2日間で2人の偉大な王者と9時間近く戦った。ここ3日間は心身ともに非常に厳しかったが、自分の力を信じていたし、自分ならできると分かっていた」と話した。

　2016年以来となる2度目の全仏制覇を果たしたジョコビッチは、これでロジャー・フェデラー（Roger Federer、スイス）とナダルが持つ歴代最多記録のグランドスラム通算20勝まであと1勝としている。

　一方、敗れた22歳のチチパスは、疲れ切った表情で「ベストを尽くした」と話し、「今大会では良い結果を残すことができたし、自分自身に満足している」と述べた。「ノバクは偉大なチャンピオンたるゆえんを示した。自分もいつか彼の半分くらいの偉業を成し遂げたい」 (c)AFP